しかし、私たちが完全な理論を発見すれば、その理論の大筋は少数の科学者だけ でなくあらゆる人にもやがて理解可能となるはずだ。そのときには、われわれす べて−哲学者も、科学者も、普通の人々も−が、われわれと宇宙が存在している のはなぜか、という問題の議論のに参加できるようになるだろう。もしそれに対 する答が見いだせれば、それは人間の理性の究極的な勝利となるだろう−なぜな らそのとき、神の心をわれわれは知るのだから。 スティーヴン・ホーキング 「ホーキング、宇宙を語る」 他人(男と女)が性を交わし 私(男または女)が生まれる 女は私を胸に抱き 私は女の乳を吸う 他人は他物を獲り・穫り 私に与え 私もやがて他物を獲り・穫り 水を汲む 傷を負った人が野に倒れ、血を吐く人が床に倒れ 息を止め 腐敗していく体を地に横たえ そっと土をかける 私は経験しただろう 始まりの記憶がない 私は経験していないだろう 終わりの記憶がない 他人から見聞きすることで 私は私の始まりを仮定し 他人から見聞きすることで 私は私の終わりを仮定する 私(男または女)には 始まりと終わりを仮定する“今”が続く時間があり 他人や他物とかかわる“ここ”から続く場所がある この点について、El Mundoという新聞のインタビューに対して、ホーキング博士 は下記のように回答している。 科学が理解される以前は、神が宇宙を創造したと考えるのが自然であった。しか し、現代では科学がより説得力のある説明をする。私が「神の心を知ることがで きる」と言ったのは、もし神が存在するならば、神が知っているであろうことを すべて知ることができる、という意味です。私は無神論者である。 (Wikipedia) |